金曜日, 2月 15, 2013

読みやすい記事について考える

こんにちは、翻訳ボランティアメンバーいはらです。
最近、プロレスにハマっています!オカダ・カズチカがかっこいいです!
………………すみません、勝手なことを書いてしまいました。(コホン。)
今日は、読みやすい記事を書くにはどうすればよいのか、について考えてみたいと思います。

なぜ、読みやすい記事を書くべきなのか。

文学作品など書き手志向の文章の翻訳では、読みやすいことが必ずしもよいとは限りません。でも、世界で起こっていることを伝えるニュースの場合、読んでもらってなんぼ、伝わってなんぼです。そのために、読みやすい記事、読みやすい文章にする必要があります。

え~、日本語になってたら、とりあえずいいんちゃうん??と思う人もいるかもしれません。

でも、考えてみてください。
記事を読むのはあなたではなく、他人です。しかも、その人たちは英文と読み比べるでもなく、日本語だけを読むのです。

研究・調査目的などであれば、何度も読み返してもらえるかもしれませんが、多くの読者は記事を一度しか読みません。読者になにかしら訴える記事の内容が、上手く伝わらなかったら、もったいないと思いませんか?

どういう文章が読みやすいのか。

では、どういう文章だと読みやすいのでしょうか。
直訳気味の文章でも、読みやすい文章はあります。TechCrunch Japanの記事などは、翻訳記事という雰囲気はありますが、ひとつひとつの文章が簡潔で、とても読みやすいと思います。なにも、無理にこなれた表現にする必要はないのです。

よみやすい文章のポイントはいろいろありますが、以下の3つは、見直しですぐ改善できるものです。

・文章の係りと受けがはっきりしている

頭から読んだときに、形容詞などがどこまで係っているのかわからなくて、何度も読み直してしまう文章に出会うことはありませんか?文章を2文に分けたり、長い修飾語のある文章は語順を変えて主語と述語を近づけたり、ちょっとした工夫で文章の係りと受けをはっきりさせると、抜群に読みやすくなります。

・句読点が適切に使われている

句読点の位置は、日本語に翻訳するときに適当に打ったままになっていませんか?その時の読点は、翻訳作業での”区切り目”の場合が多いので、読点の位置の見直しは、必ずしたほうがいいと思います。

元朝日新聞記者でジャーナリストの本多勝一氏が書いた『日本語の作文技術』では、上記の文章の係り受けや句読点について、さらに詳細に述べられています。ぜひ読んでみてください。

・和語を織り込んで文の調子をつくる

『英日 実務翻訳の方法』(良書です。ぜひ読んでみてください!)では、日本語の語彙を和語・漢語・洋語の3つに分けて、それぞれの特徴を挙げています。

まずわかりやすいものから。
”洋語”はいわゆる外来語です。”ローンチ”など、ニュース記事であまりに多用されていると、ちょっとうさん臭い印象を抱いてしまいます。
”漢語”は大陸から輸入されたり、そこから派生した言葉です。”社会”や”経済”など、抽象概念を表すのが得意です。
そして、”和語”は昔からある日本語。”いとしい””せつない”など、「陰影に富んだ情景や繊細な心情を描写するのに優れ」ています。
たとえばsocietyは漢語では”社会”、和語では”世の中”となります。

そして、漢語は簡潔に物事を表現するのが得意ですが、同時に硬い印象になってしまうのが特徴です。英和辞書の定義には漢語が多いので、それをそのまま載せて訳文を作ってしまうと生硬な印象になりがちです。適度に和語を織り込むと、文章の印象がぐっと豊かになり、読みやすくなります。

たとえば
「我々は常に、ネット上の行動についての新規情報を世界各地で共有している」
という文章と、
「私たちはいつも、ネット上の動きについての新しい情報を世界各地で共有している」
という文章では、印象が変わると思いませんか?

よい翻訳記事に触れる

また、普段の生活でよい翻訳記事を意識して読み、上手い表現を盗むのも大切だと思います。

やはり、有名どころの雑誌の翻訳記事を読むと、レベルの高い翻訳者・編集者の手腕にほれぼれしてしまいます。クーリエ・ジャポンは、最高レベルの翻訳記事メディアです。(こちらから一部の記事が無料で読めます。)また、スポーツに興味がある人は、ワールド・サッカー・ダイジェストなど海外記者のレポートが載っている雑誌を読むのもよいと思います。

そうやって表現の引き出しを増やしていけば、いざ自分が翻訳するときに、すっと流れる日本語が出てくるときがあったりします。

以上、読みやすい記事について考える、でした。
ちなみにこちらの翻訳Tips(1)のページでも、メンバーの工夫について紹介しています。私自身、まだまだできていない点も多いのですが、このエントリーがトライアルの応募者さんや、メンバーのみんなの参考になれば幸いです。